ユカちゃんの誕生祝い2

開店の7時までは、まだ時間があるからユカちゃんはチラシ寿司を食べながらイギリスの土産話を聞かせてくれました。コーヒー味のビールはやっぱり苦い。ホームステイの家から学校まで自転車で通ってたけど命がけだった。みんなすごいスピードでつっ走るし、車と同じように走らなければならないから。雨は良く降るし寒いからコートが欲しかったとか。


開店時間になったので看板をつけて準備万端とはいかない。
ユカ「ナンちゃんが付き出しを買ってくるので、ごめんなさい」
63「どうせ早い時間は、ろくなお客は来ないし、常連は酒を飲んでるだけやから大丈夫。ナンちゃんが来たら、一緒にケーキを食べれば」
ユカ「どんなケーキか見ていいですか?」
赤いリボンを解いてケーキの箱をあけるユカちゃん。
ユカ「ワー凄いホールケーキ久しぶり。アッ、ネームプレートに私の名前が書いてある」
嬉しい時の女の子の笑顔はホンマに可愛いな。目の中に入れても痛くない感じ。


そこへKAさんがモンブラン4個と晩御飯を2人前差し入れに登場。多分ダブるんじゃないかと思ってたけど、夜食にもって帰ればいいから。
63「KAさんにイギリスのお土産渡さなきゃ」こっそり耳打ち。
ユカ「いつもいつもありがとうございます。これお土産です」
KA「そんな気にしなくていいって言ったのに。でも飛行機代の高いお土産ありがとう」
自分だけお土産を貰ったと思ってご機嫌のKAさん。6-30はこの前頂きましたが内緒にしておくね。でも紅茶とジャムのビンは重かったろうな。割れないようにリュックに背負って。


ナン「遅くなりました」予定時間より遅刻のナンちゃん登場。買い物袋も持って。
ナン「ミナさんやミヤさんがナカちゃんと一緒に飲んでるんですよ。今日はくるかも」
63「3人がきたらユカちゃんの誕生日パーティが盛大にできるのにね」
KA「どうせママはいないし、カラオケ歌い放題。酒飲み放題」
63「食べるものも一杯あるし、ケーキにローソク灯して、スパークリングワインもあけるのに」


63「ユカちゃんの誕生日パーティやるから、おいでよ。お客は6−30とKAさんだけだし、ママはお休みでナンちゃんとユカちゃんだけやから」
と、近くで飲んでいたミナタンとミヤタンとナカちゃんを呼び出した。
ミナ「ちょうど一次会が終わって店を出たところです。すぐそばにいますよ」
ナンちゃんがバイトに遅れてきたのは、この3人と飲んでいたのか?ミナタンとミヤタンはラクロスの部活のメンバの中でも2学年下の子たちと仲がいい。特にナンちゃんやユカちゃんと同学年のナカちゃんとは良く飲みに行くらしい。今バイトしている二人もミヤタンの紹介でお隣の居酒屋に働き始めた。ただマスタが倒れて居酒屋はやめてしまったからママのスナックでそのまま手伝ってバイトをしている。