銀子ママも常連さんも誰もやってこない。
ナン「今日は暇ですかね」
63「夕方雨が降っていると暇な時が多いね。やっぱ皆真っ直ぐ帰るみたい。そういえば今度の朝練の日は天気が悪いみたいだよ」
ナン「エーそうなんですか?携帯で調べてみます。ワーやったー。80%」実に嬉しそうな顔で喜ぶナンちゃん。
63「オイオイ朝練が中止になるからって、そんなに喜ぶもんじゃないよ」
ナン「だって最近の朝練ピリピリしてるから」リーグ戦の最終戦が近づいてきて、4年生がピリピリしているらしい。そう言えば、この前の練習試合終わったらソッコーで学校に戻ってミーティングだったよね。せっかく元町から200メートルしか離れていない学校のグランドで試合だったのに。中華街も当然近い。
63「この前は残念だったね。せっかく中華街に近かったのに」
ナン「そうなんですよ。一時は5対6でいい所までいったのに結局負けたからソッコーでかえりました」
63「中華街のお得なコースは2名様以上でないと申し込めないから、練習試合の後で時間があったらナンちゃんのお友達と一緒に中華でもどう?ってお誘いしたけど、誰を連れてくるつもりだった?」
ナン「そうねえ、M美はダメだけど」
63「KちゃんやM子ちゃんなんかは仲がいいんでしょ?」
ナン「Kちゃんとはよく下北で遊ぶといってもおしゃべりしてるだけなんだけど、そうそうA子なんかいいかも」
63「この前ナンちゃんがシュート練習してもらった来年のエースの子?明るそうな子だね。なかなか6−30好みの美人やし」
ナン「彼女は面白いですよ」6-30にとってはナンちゃんの方が美人で面白いとは思うのやけど、ナンちゃんはどうもそう思っていないみたい。
ナン「私なんか、なんもお話の相手もできないし、美人じゃないから」話がヤバイ方向に行きそうになったので、方向転換。
63「最終戦終わったら、4年生お誘いしてもいいかな?エースアタッカーのKTさんなんかどうかな?」
ナン「KTさんは、ちょっと難しいかも」まあモテモテの女性ですから高嶺の花かな?
63「キャプテンの様な美人は苦手やし」
ナン「またまた、そんな事言って。キャプテンのやばい写真をいっぱい撮っているくせに」
63「カメラで自然な表情撮るのと、飲みながらおしゃべりするのは全然違うでしょ。ナンちゃんだって男の人とお話するのは苦手でしょ。6-30はカバ妖精やから平気だろうけど」