聖母マリア

「プラート美術の至宝展」に行って来ました。プラートはトスカーナ地方の中心でフィレンツェから電車で10分の所にあり12世紀から発展してきた文化、経済の町だそうです。聖母マリアが被昇天した証拠の品という聖帯が伝わっているという伝説があることで、聖母の絵を中心とした美術品が素晴らしかった。また説明が詳しくて分かりやすい展覧会でした。

 
子連れ人妻さんと一緒に飲んで以来、6-30の理想の女性像は、「彼氏の所から朝帰りした女性」から「幼子にオッパイをいじらせている女性」に変わったわけですが、幼子を抱いた聖母マリアのイメージと重なります。そこで聖母の絵がいっぱいあると聞いて出かけたわけです。

 
ルネッサンス前後で雰囲気がガラっと変わっています。おごそか荘厳な表情だったのが、生き生きとしてきます。特に今回の目玉の一つフィリッポ・リッピ「身につけた聖帯を使徒トマスに授ける聖母」が良かった。大きな作品で特に左端の聖マルガリータは、リッピと駆け落ちした尼僧ルクレツィアがモデルと言われるだけあって美しさは聖母よりも上でした。リッピの描く綺麗な女性はやっぱ天下一品です。

 
もう一つの目玉は、ラッファエッリーノ・デル・ガルボの「聖母子と幼き洗礼者ヨハネ」というトンド形式の作品(円形画)でした。あの優しい表情は理想の聖母像ですね。あと6-30が気に入ったのは、「パリッシュの聖母の画家」の描いた聖母像が目が大きくて、なんとなく憂いを帯びた表情が、6-30の想像する一条あや乃さん(id:AyanoIchijo)が将来赤子を抱いた時のイメージとダブってしまいました。

 
 他に面白いと思ったのはバッティステッロ・カラッチョーロ「キリストとマグダラの聖女マリア」。なんてったって、つば広帽をかぶったキリストの格好いいこと。一見の価値ありですよ。