恋の悩み

新宿の居酒屋で恒例の振る舞い酒。樽酒をマスで頂きます。1年の最初の営業日だから、常連さんでいっぱい。お屠蘇で酔っ払ってた6-30は、すっかりできあがってました。そこへ顔を輝かせて女性が登場。
「E子先生お久しぶり。遅かったね」
「これでも、仕事終わってすぐ飛んで来たんよ」と口を尖らせる所が可愛いナ。
「元気そうで良かった。この前は6-30が帰ったすぐ後に来たんだって?」
「そうよ。絶対に6-30がいると思って来たのに。でも楽しかったよ」
いつものごとくお腹ペコペコのE子先生。お正月モードの5品の付きだしとお雑煮の他に柳カレイに銀ムツの照り焼きをペロリ。
「ねえ、どうしたらいいと思う。メール出しても返事が来ないの」
返事に困る。6-30の方が恋の悩みを相談したいのに。
「はっきり断られたのなら、すっぱり諦めなさいて言えるけど」
「ううん、みんなと一緒に食事なんかは行くんだけど」
同じ職場の人がお相手なのかな?まだ状況把握ができないので
「同じ職場の人のいる前じゃ、ベタベタ出来ないよ。今はすぐセクハラだって問題になるから」
「でも好きな人なら、何をされてもいいんだけど」
「嫌いな人が同じ事をしたら、痴漢だストーカーだて事になる」
「それはそうね。でも、好きな女の顔を見る為に毎日通って来るというのもイイなー」
「ストーカー一歩手前。でもそのくらいでないと、熱意が伝わらないか。男が臆病になっているから、女性の方から合図してくれないと、男は手を出せないよ」
「今の彼女とは、どうなの?」
「一目惚れみたいなものだったから、彼女のリードにまかせてる。嫌われたくないから、勝手に手をだせない」
「まだ二人きりでデートしたことないから、合図できないよ」
「6-30なんか鈍感だから、後からお誘いされたのかなと気付く事もあるよ。急に両親が遠くの親戚に泊まりがけで行く事になって、一人の食事は寂しいからって誘われた。一緒に食事するだけで舞い上がってしまって、お持ち帰りするのを忘れてしまった。ほんまにドジ」
「・・・・・・・・・・」
相手から好かれようと思うよりも、どの人を好きになるかの方が大事なのかな。

ちなみにE子先生は、学校の先生ではなく、お医者さんです。まだ東京は1年半くらい。6-30と同様に東京をよく知らないのです。
「浅草行ってみたい。お祭りなんかいつあるの?」
「三社まつりとかホオズキ市なんかもいいよ。たしか7月だっけ。ホオズキの鉢だけじゃなくてガラスの風鈴もあって、浴衣の女性なんか、とても風情があるよ。」
「浴衣着たい。モンジャ食べたい」
「モンジャは月島が本場やけど、この前は浅草で食べたよ。顔と顔と付き合わせるようにカップルで食べるから美味しいんだよね」
「焼き肉でなくてもいいから、モンジャ一緒に食べる彼氏が欲しい」
(焼き肉を一緒に食べる仲て・・・うらやましいな)

誕生日にお友達と浅草でモンジャを食べている人へ。おめでとうございます。そのお友達が異性でありますように。