逆セクハラ

お触りバーじゃないのに、お客がホステスさんに触るのは、やっぱりセクハラですよね?
「お客さんが握手求めてきて、イヤでなかったら握手してもいいけど、それ以上はイヤならピシャッとやっていいのよ。それでもう来ないような客はこちらからお断りだから」
銀子ママは正論です。特にバイトの女子大生は親御さんから預かっている大事なお子さんやから目をひからせています。常連さんが酔っ払った時は口だけでなく、ママが体をはって女の子を守ります。


でもね、ホステスさんが勝手にお客さんをお触りするのは、どうなんですかね。
「アーラお久しぶり。6−30ちゃん」
6−30は一人でしか飲みに行かないのに、銀座のクラブのママもマスタも大歓迎。他の客は誰もいない。初めて見る顔のホステスさんが3人。大体6−30は招き猫見たいなもんで、どんなに暇に見えても少し時間が経つと、他のお客が来るというジンクスがあるみたいです。


マスタと身内みたいな感じで話していたら、ホステスさんもよっぽど暇だとみえて左隣の子は6−30のお腹を指でツンツンとしてくるんですね。それを見ていた右隣りに座った子なんか手の平でお腹をなでてきます。ムーミンみたいなお腹の中に何が入っているのか興味深々。触ってみるとプヨプヨでもないし、カチンカチンでもないし、面白いというか気持ちいいみたい。


あまりしつこくツンツンしている女の子に「お返しにあんたの胸をツンツンしちゃうから」と言ってやろうかと思ったけど、大人げないので、「プシュー」と言いながら風船から空気が抜ける真似をして体をクネクネと折り畳むような感じでお腹をひっこめました。それがとても面白かったみたいで涙を出しながらホステスさん達は笑い転げていました。


「もっとやって、やって」とホステスさんが、煩くせがむけど、「空気が抜けた風船やから」と断っていたら、ジンクス通りに次のお客さんが2名入ってこられたので、やっとお開きになりました。コレは誰が見ても逆セクハラだと思います。でも若い女の子も6−30のお腹は触ってみたいようです。昔、昼休みに本を読みながら歩道を歩いていたら横から6−30のお腹をツンツンと指でつつくんですよね。誰かと思ったら喫茶店のマスタの娘さんだったので怒るわけにもいかず、笑っていました。やっぱり何回もつつくもんだから「プシュー」をやったら、それからは余りつつかなくなりました。そのかわりどこにアナが開いたのか確かめたいらしくて、そこら中をなでるようになりました。まあ6−30が若い女の子をなで回すよりは罪がないとは言え、知らない人がみたら絶対に誤解されるなー。ロリコンじゃなくて良かった。