学力格差

http://d.hatena.ne.jp/kaerudayo/20040924#p1

児童の数も減ってきて、教室も先生の数も余ってきていますね。N先生の学校でも少人数教育とやらで、5年生以上では能力別にクラスを分けて教えています。算数なんか特に5年生くらいで落ちこぼれというか分からない子と分かっている子の差が目立つからです。でもその原因は3、4年にあるのではということで中学年にも導入する方向です。


一方、いわゆる特殊学級では4人に一人くらいの先生がついています。そのくらいでないと、すぐ行方不明になったり、色々問題を起こしたりするからです。
「1学級20人くらいなら先生もかなり隅々まで目が届くのに」
と昔からのN先生の言葉です。テストの成績つけたり、日記をみたりするのも半分の時間でできる。子ども一人あたりに接する時間も倍になります。


昔は結構、勉強が遅れる子を教室に残していたのが、親が塾の邪魔とか文句を言うようになり、社会も色々物騒になりましたし、子どもはできるだけ早く学校から帰すようになりました。中には宿題が多すぎるから減らせという親もいる。そう言う人には
「あなたのお子さんは宿題をやって来なくて結構です。クラスのみんなに話して誰からも文句が出ないようにします。カラダの問題で体育ができないお子さんもいらっしゃるのですから」
とN先生がいうとギャフンとなるそうです。


でも基礎学力だけは絶対に必要だと思います。N先生に言わせると
「読み、書き、ソロバン(計算)と人の話を聞く事と、自分の考えを話す事」
この5つだそうです。後は本人がやる気になれば、どんな勉強でも努力次第。
親は金を出すだけで口を出さなければうまくいく?


3月まれと4月生まれでは1年の差があります。特に小1の時は差が大きい。N先生も2月生まれやから小学校の1年生の時はアヒルの行進(5段階評価で1と2ばかり)だったそうです。でも今は立派に大学院まで卒業されている。6−30なんか3月生まれやから、小学1年生の通知票見たら、体育は学期の数字が付いているんだと思っていました。(5段階評価)。そやからハヤ生まれの子をお持ちの親御さんも心配は要らないと思います。


でも人間的な物は別ですよ。「子どもは親の背中を見て育つ」つまり子どもは親の言うことではなく、親のやることを見て育つんですから。N先生は友達を傷つける行為には涙を流して怒る。口先でゴメンナサイと言ったって許さない。何故ゴメンナサイと言わなければいけないのか本人が納得するまで叱ります。コレが生きた道徳教育じゃないかな。社会的規範を子ども達が自分の頭で考えて理解する。実践するにはまだまだ努力が必要ですが。


すべて同じ年齢なら同じ事ができなければいけないとしている事がおかしいと思います。むしろアメリカ式に完全に能力別にした方が合理的。すごい能力を持っている大人の移民でも英語が分からなければ、小学校で子ども達と一緒に学べばいい。さすがに日本は世界最高峰の立憲君主制社会主義国家ですね。