教える技術

渡瀬さん(id:yasai)の「先生という人達」
http://d.hatena.ne.jp/yasai/20041208#1102506548
颯木さん(id:satsuki566)の「未練がましく気になる学校の話題」
http://d.hatena.ne.jp/satsuki566/20041210#1102650604
を読んで何か書きたかったけど、まだまとまっていません。
N先生からいろいろ聞かせて頂いた話の中から思いついた事を。

 
教える技術は確かにあると思います。結果は子どもが育ったかどうかで教え方が上手いか下手か。「何を教えるか」が問題なのかな。単なる知識じゃなくて、勉強の仕方というか物の見方とか考え方。実践能力、問題発見・解決能力。そして自分の考えた事を他人に理解してもらう為のコミュニケーション能力。他人の言う事を鵜呑みにせず、自分の頭で考える。それが一番必要なのは、実は学校の先生だったりして・・・(笑
でも、その基礎となる学力。読み書き計算がまともにできないという現実が深刻な問題らしいです。

 
もう一つは体験不足。体験していないと他人が表現したことが理解できない。あるいは想像できない。他人の痛みは分からないということです。やり方を教えて、やってみせて、やらせてみて初めて教えるという事になるのでしょうか。子どもを頭から叱りつけたり、口で言っただけでは理解して貰えないし身に付く訳はありません。社会のルールの必要性も、問題にぶつかった時に自分の頭で考えて納得してはじめて理解できるのです。

 
では、先生は何を教えるのか。N先生の教え方は具体的な問題が発生するたびに子どもの言い分を全部きちんと聞いてから「なぜ、そうしたのか」「じゃあどうすればいいのか」と問い詰める事によって、子どもに自分で理由を考えさせる。それをみんなの前で発表させる。それを聞いていた子どもにも考えて意見を言わせる。「発言をしない子はクラスの仲間ではない」最初はすごく時間がかかるけど、繰り返していくと子どもたちが自分の頭で考えるようになるし仲間意識もできます。

 
1学期くらいの間繰り返すと子どもの自主性がぐーんと高まってきます。そうすると先生は居眠りしていてもきちんとやるようになるんですね。信じられないけど小学校の3年生でも音楽や体育の自習ができるようになったそうです。そこまで行くと親の態度も変わるそうです。すごく学校に協力的になる。そういう(子どもを育てる)技術のある先生が一部というのが問題ですね。「教える前にクラス作り」というのがN先生の信念のようです。