育てるということ

久しぶりにジーンとくるお話です。
花田冨平さんの故郷、故郷へと続く道「育てるということ」
http://d.hatena.ne.jp/hanada_tomihei/20060823/p1

「わかった!わかった!もういいよ。この子はアンタに似て、一回言い出したら、ダメね」
 ヨメは、溜息交じりで言うと、諦めたて座り込んだ。・・・
子供には子供の意見や気持ちやペースというものがある。子供の感情を理解できないのは育てていないからなのだ。私ならムスメをすぐに納得させることができる。
 と言うような事をヨメに言った。

ヨメはせせら笑った。出来るはずがない。頑なになった娘を軟化させる言葉などあろうはずもないと思っているようだった・・・
「あのね、お願いがあるんだけど!ママが、友達と会いたいんだって、だから悪いんだけど、ママに付き合ってあげてくれる。」
 「いいよ」
 私が言い終えないうちに、ムスメは了承した。
 しかしヨメはそれでも何なのか判らなかったようだ。
 「あんたはパパの言うことならキクのね」
 皮肉をいっぱいに込めて言った。
・・・

この時、私は本当に怒鳴ろうと思った。ところが、私より先にムスメが反応した。
 「ママ違う。ママは“楽しいから”とか“お友達がいる”とか“あれ買ってあげるから”とかばっかり言ってるやん。パパはお願いしたでしょ? だから“いいよ”って言ったの!」
 そうまさに、そう!我が娘ながら凛としている。これぞプライドだ。もちろん4歳児のムスメは言葉足らずだが、そこには確固たるものがあった。

よく人に教えるということは、人に教えられて自分が学ぶことだといいますが、子どもを育てるということは、自分が大人に育つということなんですね。子どもを一人の人間として相手をするためには子どもの気持ちとか感情が理解できないと無理ですよね。親の都合のいい道具じゃない。
子ども将棋教室でも、親が子どもと一緒に学びたいという態度なら、子どもの集中力が違うというか、とても楽しそうです。やっぱり子どもは親と一緒に遊ぶのが好きなんやと思います。